on the shore - オン・ザ・ショア

Blog Archives

2014.06.11 Wed

the china tea book 1 中国茶の書籍。装丁と写真がとても綺麗です。左開きなのに文字は縦書きなので右から書かれています。なんとも中国的。
ここで発見したのが、6・7枚目の写真にのっている竹の椅子。

かの河井寛次郎が竹の家具をデザインしたことはよく知られています。幼児椅子から収納まで、彼の展示会の図録や、京都にある河井寛次郎記念館では実物を見ることもできます。デザインは氏が、実際の製作は当時近所に住んでいた台湾人の職人が作ったものだそうです。確かに台湾は竹製品の宝庫だそうで、中国も竹の取れる地方では日用品として愛用されているようです。
上海でも街角でリアカーを引いている行商や、いつも行く家具屋の倉庫にも古い物が積まれていました。これもいわるゆる「アノニマス」な製品ではないかと思います。

日本で「民藝運動」を提唱した、浜田庄司、芹沢銈介、外村吉之介らの「世界の民芸」という書籍では、欧米、北米、南米、中東、アフリカ、アジアだとタイの民芸品は紹介されていますが、なぜか中国や韓国(朝鮮)など他のアジアの国のものは紹介されていません。
朝鮮の磁器は柳宗悦も蒐集していて、駒場にある日本民芸館でもその蒐集品をたくさん見ることが出来ます。なぜ?と思っていたのですが、その理由は浜田庄司によるあとがきに書いてあります。

「「世界の民芸」という表題に対して、一番縁の深い極東の分を割愛したのが、当を得ない気がして心残りでした。
 それは、手近の極東の民藝に関しては、縁も深く選びたい物が多過ぎて、限られた掲載回数の中で、
 他の海外民芸との均衡を保つ選定が難しく、このたびは私達の眼にも、より新鮮に映る極東以外のものから選ぶことにしました」
〜引用「世界の民芸」浜田庄司によるあとがきより〜

真意はわかりませんが、もしそうであったなら、もしかするとこの竹の家具シリーズ(他にもスツールやテーブルなどがある)は彼らによって選ばれていたものなのかもしれません。人々の生活に深く根ざしたものであることは間違いないからです。

最後の8枚目の写真は筆掛け。本来の機能がそのまま形になったようなものです。
世界中の名だたるデザイナー達が中国古来からの「デザイン(文化)」に影響を受けているのはとても興味深いと思います。

the china tea book 2 the china tea book 3 the china tea book 4 the china tea book 5 the china tea book 6 the china tea book 7 the china tea book 8

2014.06.02 Mon

on the shoreここ数日は東京でも30度を上回る暑い日が続きます。

on the shore は6月から、毎週木曜日を定休日とさせて頂きます。事前にご連絡を頂ければ、定休日でもお店を開けさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。また、6月21日(土)〜25日(水)まで上海へ買い付けの為、期間中はお店は閉めさせて頂きます。メールは毎日確認しておりますので、お急ぎの用件はメールにてご連絡ください。※facebookは中国では閲覧できませんので、ご連絡はメールにてお願い致します。

6月のお休み 5(木)・12(木)・19(木)・21(土)〜25(水)                             ※26(木)は通常の定休日ですが、買い付けから戻りますので営業致します。

今回の上海の買い付けの様子はブログにて(できればリアルタイムで)お見せできればと思っています。21からのブログをお楽しみに。

2014.05.31 Sat

sh140314 1glass cabinet : marble top / ガラスキャビネット : 大理石天板
幅.1065 奥行.435 高さ.1215 mm
¥200,000 + 税(8%)

老上海のガラスキャビネットです。脚部・及び扉の装飾を見ると、同年代の他の製品に比べて、イギリス様式の影響をより強く受けたデザインだと思われます。天板には大理石が嵌め込まれており、木天板のキャビネットと比較してもその重厚感と存在感は格別です。棚板は3枚付いており、それぞれの段の高さも十分ありますので、大きな洋書からワインなどのボトルまで様々な物を収納することが出来ます。飾り棚としてや、また店舗では什器としてもお使い頂けます。雰囲気のあるキャビネットをお探しの方や、今までとは少し違った空間作りにおすすめします。

sh140314 2sh140314 3sh140314 4sh140314 5

2014.05.13 Tue

sh140309 2

shanghai ART DECO sidetable / 上海アールデコ サイドテーブル 1920〜30年代                         幅.560 奥行.385 高さ.780 mm                                                 ¥80,000 + 税(8%)

上海アールデコのサイドテーブルです。取手や脚のデザインが1920~30年代に作られた、アールデコスタイルであることを決定づけています。特に脚部には背板がなく、脚がアールを描いてベースに繋がっているという、他では見かけないデザインがされています。この点も大きな魅力の一つでしょう。                                                    扉の中には3段の棚が付いていますので、書類や書籍などを収納することができます。どのパーツを切り取っても面白く、非常に雰囲気のあるサイドテーブルです。

sh140309 3

sh140309 4

sh140309 6

sh140309 8

2014.05.11 Sun

ラウンドキャビネット 1

round cabinet / ラウンド キャビネット 1920~30年代 / 上海                                     幅.1150 奥行.505 高さ.935 mm                                                 ¥250,000 + 税(8%)

老上海(ラオシャンハイ)のキャビネットです。下部収納部分の正面から見て右側はアール(丸く)に、内側には棚板がついています。正面から見て左側の扉の中には、引き出しと2段の棚が、中央には引き出しが1段と大きな収納になっています。本体上部の棚はまるで茶室の違い棚のような設え。窓には竹がはめ込まれており、日本の様式としても解釈するできる、大変変わったデザインのキャビネットです。上海アールデコとは違い、日本と中国の、文化・機能が融合することによって生まれたキャビネットではないでしょうか。木の擦れ具合や取手の風合いなど、全体的の存在感と雰囲気は特別なものを感じます。

ラウンドキャビネット 2

ラウンドキャビネット 3

ラウンドキャビネット 4

ラウンドキャビネット 5

2014.05.08 Thu

20140508 定休日

5月は、明日9日(金)・14(水)・24(土)・29(木)をお休みに、また23日(金)は午後5時閉店とさせて頂きます。        何卒宜しくお願い致します。

お陰様で最近では、bankers lamp などお探し物や目的でのご来店を頂けるようになってきました。誠にありがとうございます。お休みのご案内は前もってブログfacebookでご案内はさせて頂きますが、急な外出等でお店を一時不在にする場合もございます。店主一人で運営しておりますので、何卒ご理解をくださいませ。

もしお手数でなければ、ご来店前に一度お電話やメールでご確認を頂ければご不便をお掛けすることも無いと思います。気に留めておいて頂ければ幸いです。

お電話:03-6228-0657                                                    メール:info@on-the-shore.com                                                 宜しくお願い申し上げます。

2014.04.15 Tue

上海アールデコ、shanghai art deco、早稲田、アンティーク、ヴィンテージ

みなさん、初めまして。on the shore(オン・ザ・ショア)です。

昔から海外のインテリア雑誌や映画のインテリアを見ることが好きでした。そこには、見たこともない、でもとても素敵でセンスが良くて、住人(その人と家族)とその建物の個性が溢れ出ている、素晴らしい空間がありました。代々親から子へ受け継がれているその国の伝統的な椅子や小物が普段と変わらず置かれ、インドのアンティークのキリムの上には現代も活躍をするデザイナーのソファ。壁には幾何学的な模様のアートが掛けられていて、その下にはアフリカの原住民が貨幣として使っていた木製のオブジェが李朝の大きなキャビネットに飾られている。ブランドやデザイナー、また国や時代は関係なく、その人と家族の目で集められた、選ばれたものが、何の違和感もなく一つの空間を作り上げてる。なんて素晴らしい空間なんだろう、きっと彼らの生活も素晴らしいものに違いない、今も昔もずっとそう思っています。

on the shore ではそんな空間(住居・ショップ・レストラン・ホテルetc)を提案していきます。○○風や、ブランドやデザイナーズ家具にとらわれることなく選ばれたもので構成される、住まわれる皆様の個性と感性が溢れる空間を。

日本で初めて紹介される上海アールデコ・老上海(らおしゃんはい)家具、ヨーロッパのヴィンテージプロダクト、現代のデザインプロダクト、日本の作家達の工芸品、その他、これからも様々な国・時代のものを取り揃えて参ります。

早稲田という辺鄙な場所にあります。ご来店頂いた皆様には少しでもくつろいで頂けるよう、店頭ではコーヒーや中国茶をご用意しております。別に用事がなくても、またちょっと近くまで来たので、など来店を妨げるものはなにもございません。もちろん、お土産などのお気遣いも必要ございません。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

店主 2014.04.15