on the shore - オン・ザ・ショア

found object | 福井守展

木という素材に導かれるままに削り出し形になっていく福井守さんの作品。それは子供の頃に河原や山で見つけては少し特別な場所に置いて飾ったり、どこかに仕舞っておいては時折取り出してながめたり触ったりした、自分だけの大事なもののように僕たちの目に映ります。

本展では彼の手から一つ一つ生まれてくる作品の ”部屋に飾る” という側面に焦点を当て、店内の様々な場所に、飾ったり、並べたり、ただ置いてみたり、あるいは隠したりしてみました。店内に散りばめられたたくさんのオブジェの中から、特別な一つを見つけに是非お出かけください。

今回展示する作品には on the shore にちなんで、大雨の後に川で拾い上げた木や波打ち際に打ち寄せられた木など、水辺に関わる場所からやって来た素材を多く使って頂きました。それらの素材の特徴も見つけて楽しんで頂ければ嬉しく思います。

また期間中、写真家の高橋マナミさんに撮影して頂いた福井守さんの作品の写真も展示いたします。そちらも合わせて是非ご覧ください。

【会期】    2月17日(金)〜2月28日(火)*会期中無休
【会場】    新宿区早稲田鶴巻町560-5,1F on the shore
【営業時間】  月〜土 12:00-19:00、日/祝 12:00-18:00
【在廊日】   17(金),18(土)
【exhibition】       exhibition | found object
【facebook】        found object | 福井守展

写真        高橋マナミ
デザイン hiba | 吉田ナオヤ

「福井さんのオブジェを隠して探し出すというのは、なんだか宝探しみたいだな」というイメージが浮かびました。
「found」という言葉を調べてみると、「見出される」あるいは「見つけられた」、という意味があります。また「found object」という言葉になると現代美術の世界ではもともと、本来ある特定の機能を持った物がそれとは別の機能(主に芸術などの美的価値)を付与された際に使われてきた言葉なのだそうです。
様々な場所から福井さんの元へやって来た、あるいは福井さんによって見出された、元々は地上に生きていた時の記憶の残る木の断片が、彼の手によって再び作品として命を吹き込まれる。それも「found」の持つ一つの意味なのかなと思います。

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