bamboo chaise longue / 竹の寝椅子

竹の寝椅子、シェーズロングです。これは珍しくてなかなか見つからないのではないかと思います。 竹の特徴を活かした構造で非常によくできています。ヘッドレストと足を置く為の可動式のオットマンが付いています。 肘掛には飲み物や本などを置けるような小さなテーブルも付いています。実は柔らかくて寝心地も良いですが、布を敷いて使うのも良いと思います。
中国では古くから竹製の家具が使われてきたという歴史があります。しなやかで丈夫。屋外でも使えることから、人々の憩いの場やオープンカフェ（中国では何と言うかわかりませんが）でもよく使われて来ました。近代になり樹脂や鉄など、扱いやすく耐久性もあり量産ができる工業製品の椅子が作られるようになり、竹の家具は徐々に姿を消していった（現在でも椅子やスツールなど一部の製品は作られているが）、ということなのではないかと推測されます。
また、竹といえば、シャルロット・ペリアンが日本に滞在している際に竹を用いたプロダクトを多数デザイン・製作しており、 近年ではカッシーナ社からも竹を使ったシェーズロングも復刻されています。また、民藝運動でも知られる陶芸家の河井寛次郎の京都にある記念館では、 竹で作られたキャビネットが展示されています（作ったのは当時近くに住んでいた台湾人の家具職人だった）。 多くのデザイナーや芸術家たちが竹という素材に魅力と可能性を感じ、手がけた製品や作品の素材として選んだことは面白く興味深いと思います。